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「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」 「お姉ちゃんがついていてあげてね」 「○○ちゃんは手がかからなくて助かる」
こうした言葉に心当たりがある保護者様は、多いのではないでしょうか。
発達障害のあるお子様の育児は、どうしても手がかかります。その結果、きょうだい(兄弟姉妹)に対して「あなたは大丈夫だよね」と、知らず知らずのうちに負担をかけてしまうことがあります。
帯広市で放課後等デイサービス・児童発達支援を運営する「しょうとくクラブ」には、きょうだい児に関するご相談もいただきます。この記事では、きょうだい児が抱えやすい気持ちと、保護者様にできるケアについてお伝えします。
「きょうだい児」とは、発達障害や慢性疾患、障害のある子どものきょうだいのことです。きょうだい児は、年齢や性格によってさまざまな気持ちを抱えますが、よく見られるものをご紹介します。
**我慢——「自分は後回し」** お父さんもお母さんも、いつもあの子のことで忙しい。自分の話を聞いてほしいけど、言えない。いつの間にか「いい子」でいることが、この家での自分の役割になっている。
**怒り——「なんであの子だけ」** 同じことをしても、あの子は許されるのに自分は叱られる。あの子ばかり優しくされている気がする。でも、そう思う自分は悪い子なんだ——と自分を責めてしまう。
**不安——「自分もそうなるのかな」** きょうだいの障害について正しく理解していないと、「自分もいつかそうなるのかもしれない」「自分の子どももそうなるかもしれない」と漠然とした不安を抱くことがあります。
**責任感——「自分が守らなきゃ」** 特に年上のきょうだいは、「この子を守るのは自分の役目」と過度な責任感を背負いがちです。学校できょうだいが困っていたら自分が助けなければ、と緊張の中で過ごしている子もいます。
**罪悪感——「嫌いって思ってしまう自分が嫌」** きょうだいのことが嫌になる瞬間があって、でもそう思うことに罪悪感を覚える。誰にも言えない。相談したら怒られると思っている。
**孤独感——「誰もわかってくれない」** 友だちに家の事情を話しにくい。「なんでお兄ちゃん変なの?」と聞かれて傷ついた経験がある。同じ立場の子が周りにいない。
これらの気持ちは、きょうだい児が「悪い子」だから生まれるのではありません。むしろ、お子様なりに家族のことを考えているからこそ生まれる、自然な気持ちです。
きょうだい児は、「手がかからない子」として見過ごされがちです。でも、内側にストレスを溜め込んでいるサインが出ていることがあります。
特に最後の「極端にいい子」は見逃しやすいサインです。手がかからないから大丈夫、ではなく、手がかからないようにがんばっている可能性があります。
週に1回、30分でもいいので、きょうだい児と1対1で過ごす時間をつくってみてください。近所を散歩する、一緒にアイスを買いに行く、寝る前に少しだけ話を聞く——内容は何でも構いません。
大切なのは、「あなたのことも大切に思っている」というメッセージを行動で伝えること。放課後等デイサービスを利用している時間は、きょうだいがいない貴重な時間でもあります。その時間をきょうだい児との時間に使うのもひとつの方法です。
「○○のこと、嫌いって思うときがある」ときょうだい児が言ったとき、「そんなこと言っちゃダメ」と否定しないでください。
「そっか、嫌だなって思うことがあるんだね」と受け止めるだけで十分です。嫌だと感じること自体は、まったく悪いことではありません。その気持ちを安全に出せる場所があることが重要です。
きょうだいの障害について、何も説明しないのは逆効果です。わからないまま想像がふくらみ、不安が大きくなります。
正確な知識を持つことで、きょうだい児自身が状況を理解し、自分の気持ちを整理しやすくなります。
「お兄ちゃんだから面倒見てね」「学校でついていてあげて」——こうした言葉は、きょうだい児に過度な責任を背負わせてしまいます。
きょうだいの世話は、子どもの役割ではありません。「手伝ってくれたらうれしいけど、あなたの仕事じゃないからね」と伝えてあげてください。
障害のあるお子様のことに意識が向きがちですが、きょうだい児にもやりたいこと、興味のあることがあります。習い事、趣味、将来の夢——きょうだい児自身の「好き」を見つけて、応援してあげてください。
「あなたにはあなたの人生がある」。このメッセージが、きょうだい児の心の支えになります。
放課後等デイサービスを利用していただくこと自体が、きょうだい児支援につながる面があります。
また、きょうだい児に関するご相談は、いつでもお受けしています。「きょうだいへの対応が難しい」「上の子の様子が気になる」——そんなお気持ちがあれば、遠慮なくお話しください。
きょうだい児は、家族の中で静かにがんばっている存在です。「手がかからない」は「困っていない」とイコールではありません。
帯広市で放課後等デイサービス・児童発達支援をご利用中の方、きょうだい児のケアにお悩みの方は、しょうとくクラブのスタッフにご相談ください。ご家族全体を支えることが、私たちの大切な役割だと考えています。
参考文献
・諸富祥彦 監修『きょうだい児の気持ち——障がいのある子のきょうだいとして生きる』新潮社
・吉川かおり『障がいのある子の「きょうだい」としての私』岩波書店
・こども家庭庁「児童発達支援ガイドライン」
見学・体験 随時受付中
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